【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第30章 I belong with you ♪
キスをして、唇を離し、顔を見合わせると赤井さんがまたわたしを抱きしめた。
「あの…赤井さん…?」
「…夢みたいだ。
お前が、俺の腕の中にいる…」
そうやってわたしを抱きしめて離さない。
赤井さんの腕の中、緊張する…
まるで、初めて抱きしめられた時みたい。
「サラ…サラ…」
何度も、わたしの名前を呼びながら、赤井さんは何度も抱きしめる力を強めた。
そのとき、赤井さんの声が、わたしを抱きしめる腕が、震えていることに気づく。
「…赤井さん?」
わたしが身体を離して赤井さんを見ると、赤井さんの目から涙が一筋だけ溢れてた。
「…見るなよ」
「…初めて見た…そんな顔して泣くんだね…赤井さん」
いつも、わたしの泣いてる顔ばかり見られていたから、嬉しかった。
そして、愛しいと思った。
赤井さんは泣いてる顔をわたしに見せないように、またわたしの顔を自分の胸の中に抱き寄せた。
「もう、お前とこんなふうに触れ合うのは一生ないと思っていた。
…そう決めていた。
だからまだ、夢か現実か、区別がつかない」
そう言いながら、わたしの頬に手のひらを添えて、また赤井さんの唇が近づいてくる。