【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第5章 TiAmo ☆ ♪
赤井さんがわたしに馬乗りになる状態でベッドに上がり、
ズレたブラウスをさらに下に下げられ、肩口のキスマークを凝視した。
「これ、誰にやられた」
「…言いたくない」
本当は、赤井さんに言いたかった。
安室さんに会ったことも、彼に協力しろと言われたことも、キスマークのことも
けど、さっきのあの会話がわたしの心を縛り付けて、どうしようもなく苦しい。
「…また、言いたくない か。
お前はいつもそうだな」
呆れたように、そして怒ったみたいに言う赤井さんの言葉を聞いて、わたしはカッとなって言い返した。
「なによ…赤井さんだって、わたしに何も教えてくれないじゃない」
それだけ言うと、目に涙が溜まってきた。
こんなに好きになってしまったのがくやしくて、つらい。
「何の話をしている…」
困ったように、わたしの溢れる涙に触れる赤井さんを見て、他の人にもこんなふうに触れるの?と思ってしまう。
「もういい。」
わたしは赤井さんの手を振り払い、
馬乗りになってる赤井さんのことを押し除け、ブラウスを着直して部屋を飛び出した。
そのまま玄関に向かい、靴を履いて家を出た。
少し走って振り返ると、誰もいない路地。
「追いかけてもくれないんだね。」
そうつぶやいて、わたしはとぼとぼとアテもなく歩き出した。