【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第29章 赤い糸 ♪
小屋についてから、わたしの心臓がうるさい。
鳴り止んで…と願えば願うほど、大きく鼓動する。
欠陥品の心臓だ。
赤井さんに、なにをそんなに必死に探していたんだと聞かれたけど、わたしは答えられなかった。
だって、馬鹿な女と思われたくなかったから。
別れた男からのプレゼントを肌身離さず持っていて、それを落として探して崖から落ちて、大迷惑をかけているんだから。
赤井さんはそんなわたしを見て、なんだかとても懐かしそうにフ…と笑った後、暖炉の横に積んであった薪を暖炉に放り投げた。
「とりあえず、服脱いで乾かすか…」
そう言いながら、壁にかけてあるカレンダーを1枚剥がすと、ポケットからzippoを取り出して火をつけた。