【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第29章 赤い糸 ♪
「あ…待って、ほんとにするの…?」
そんなわたしの気休めにもならない抵抗は、零の甘い言葉にかき消される。
「サラ…世界で一番好きだよ」
耳元でそう囁かれると、わたしの身体がぴくっと跳ねた。
「あっ…」
それだけで、へなへなと力が抜けて、零はそのチャンスを逃さず、わたしの太ももを撫でた。
「んっ…」
「サラ…キスしたい」
「零…」
零の手が太ももを這う。
その度にビクビクと反応する身体で、ゆっくりと零の唇に自分の唇を重ねた。
すると零は、触れるだけのキスを濃厚なキスに変えてくる。
「ん…ぁ…っ…は…」
「ん…サラ…」
零はわたしの名前を呼びながら、太ももを這わせていた手を徐々にわたしの敏感なところへ移動させた。
わたしが履いているショートデニムの隙間から、ショーツ越しにアソコを指で擦った。
「ひぁっ…」
くちゅ…と鈍い音が聞こえわたしの身体がビクッと跳ねる。
「ダメって言ってたのに。
嘘つきですね。サラは」
「ま…待って零…」
〜♪
その時、わたしのスマホが大音量で鳴った。
画面に表示された、吉田歩美と言う文字を見て、安室さんの昂った士気はどんどん落ち着いてくる。
「……歩美ちゃんの顔を思い出したら、なんか自分がすごい汚れた大人のような気がしてきた…」
ずーんと落ち込む零が可笑しくて、わたしはふふっと笑いながら零の髪を撫でた。
色素の抜けた髪。
なのにこんなにサラサラだ。
「行こ?みんな待ってるよ」
「はぁー…仕方ないか…もう梓さんのおすすめの場所には来ない…」
はぁ…とため息をつきながら、零はわたしの手を引いて部屋から出た。