【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第28章 最愛 ♪
サラは銃口を向けたまま、俺を見た。
数秒、数十秒睨み合った後、サラの目から涙が溢れた。
「撃てない…」
そう言ってサラは唇を震わせながら、ゆっくりと銃を下に下ろした。
そして驚くべき言葉を俺に放つ。
「撃っていいよ。」
その言葉に俺は、言葉を失ってただ目を見開いてサラを見た。
撃っていい?冗談言うな。
俺はお前に散々酷なことをしたんだ。
そんな俺に、殺されてもいいなどと思うわけがないだろ?
動揺を隠せない俺に続けてサラが言う。
「わたしはあなただけは撃てない。
けど、赤井さんになら、撃たれてもいい」
そう言ってサラは目を閉じた。
芸術品みたいな、綺麗な顔で俺に殺されるのを待っている。