【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第28章 最愛 ♪
赤井side
まるで、数年前にタイムスリップした気分だった。
ブラックのボディスーツに身を包んだサラは、以前対峙したジェーンそのものだった。
けれど俺が一番に思ったのはそんなことじゃない。
サラに、こんな危険なことをさせているのか。バーボン…
俺だったからよかったものの、もし別のFBI捜査官なら下手すれば無事では済まないぞ。
俺はサラがもう二度とこんな危険なことをしたくなくなるよう、ワザと嫌な言い方をした。
「…公安の犬になったのか」
サラはギッと俺の方を睨む。
最低だと言ってるような目で。
けれどサラは動じず俺に銃口を向けてくる。
そんなサラに、俺は試すようなことを言った。
「俺を撃つか?」
前に言ったことがある。
俺が心変わりしたら、その時はお前が引き金を引いて俺を殺せばいいと。
あの時は、サラはそんなこと出来ないと言っていたが、今はどうだろう。
もしかしたらあっさり引き金を引くのかもしれない。
その方が安室くんも喜ぶだろう。
だが俺は、今も思っている。
サラになら、撃たれてもいい。