【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第27章 気付かれないように ☆ ♪
赤井side
今日は散々な日だった。
サラのことを忘れられない自分を嫌と言うほど自覚したし、安室くんの隣で笑うサラを間近で見ることになるし。
そしてサラが安室くんに抱かれるのも、キスをするのも、黙って見ているしかなかった。
それなのに、サラは俺の腕を掴んで助けてくれとすがってくる。
それが、俺の気持ちに拍車をかけている。
帰宅が遅くなり、足早に変装を解いてシャワーを浴び、自室のバルコニーでタバコを吸った。
今の自分は矛盾だらけだ。
以前、ここでこうしてタバコを吸っていたら、サラが隣にきて
「タバコっておいしいの?」
と聞いて来たことがあった。
一口吸ってみるか?と言うと、サラは遠慮しがちに口をつけて、少し吸うとゴホッとむせた。
「にが!!どうして赤井さんのキスは美味しいのにタバコはこんなに不味いの!?」
そんなことを口走ったサラを、俺は思わず抱きしめた。
そういうところが好きだった。たまらなく。