【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第27章 気付かれないように ☆ ♪
「ん…」
「あ。気が付いた?」
目を覚ますと、やけに豪華なシャンデリアの明かりに目が眩んだ。
どうやら、ホテルのソファーに寝かされているようで、蘭ちゃんが心配そうにわたしを覗き込んだ。
「もうすぐ事件も解決しそうって、さっきコナンくんが。」
「あ…そうなんだ。」
わたしが起き上がりながら、頭を押さえる仕草をすると、蘭ちゃんが心配そうに言う。
「覚えてませんか?
サラさん、過呼吸で倒れて…」
「覚えてる…うっすらだけど。
れ…安室さんが助けてくれて運んでくれたんでしょ?」
零に、ごめんねって言ったのはぼんやり覚えてる。
零が、優しくわたしの頭を撫でてくれたのも覚えてる。
「あ…はい。」
蘭ちゃんは少しだけ考えたようなそぶりを見せると、特に何も言わずに言葉を飲み込んだ。
それが気になったわたしは、聞かなくてもいいのにわざわざ自分から目を背けていた真実を聞く。
「なに?なにかあった?」
「…サラさん、過呼吸になったとき沖矢さんの腕を掴んで、助けてって…」
「え…」
待って…沖矢さんに…?
わたし、あの時意識が朦朧としていて、誰の腕を掴んだのかわからなかった。
けれど、なぜかこの人だって思ったの。
この人なら助けてくれるって本能的に思った。
だから、零がここに寝かせてくれたとき、あぁ。よかったって思ったんだよ。
ちゃんと零に助けてって言えたんだと。
「でも…わたしをここまで運んでくれたのは安室さんだよね…?」
「は、はい。
沖矢さんがしばらくサラさんを抱きしめて、その後に安室さんにサラさんを任せていました。
…もしかしたら、言わない方がよかったのかもしれないけど、でもわたしはサラさんに知って欲しくて」