【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第27章 気付かれないように ☆ ♪
サラがあんなに取り乱すなんて、今までなかった。
そしてどうやら、赤井はなぜサラがあんな状態になったのか、知っているらしい。
まだ、僕の知らないサラがいるのか。
そして、朦朧とする意識の中、サラが助けを求めたのは赤井だった。
「僕のこと、本当に好きですか?」
サラに距離を感じると、途端に敬語で話してしまう。
サラは目を閉じたまま眠ってしまったようで、その答えを聞くことはできなかった。
しばらくすると、蘭さんが僕たちに近づいてきた。
「あ、あの。わたし、サラさんのこと診ていますよ?」
「…そうですね。
お願いできますか?」
事件のことも気になっていたし、ここでサラの隣でぼーっとしていても何が変わるわけでもない。
僕は蘭さんにサラを任せると、現場の一室へと戻った。
すでに警察が到着していて、沖矢昴も戻ってきていた。
「あ、サラさんどう?」
僕に気づいたコナンくんが、きっと沖矢昴が聞きたかったことを代わりに聞いた。
君たち、本当にナイスコンビというか。
「落ち着いたよ。
今は蘭さんがそばについていてくれている」
そう言うと、何も言わないが沖矢昴はホッと安心したような顔をした。
何だよ。そんなにサラが心配なら、どうして捨てたんだ。
何故、ずっと守り抜いてやらなかったんだ。
そんな赤井に僕は苛立ちを隠せず、捜査中も事あるごとに沖矢昴につっかかったりしていた。