【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第26章 アップルパイ ☆ ♪
アップルパイを買って家に戻った。
零は今日は少し遅くなるって言ってた。
その間に、ご飯でも作ってよっと。
キッチンに立って、夕食の準備をした。
今日は唐揚げ。そう揚げ物ができるほど、腕前が上達したのだ。
と言っても見た目はまだまだいびつだけど。
一生懸命、唐揚げを揚げていると、零が帰ってきた。
「ただいま」
「おかえりー!」
「なに?揚げ物?」
「そ!からあげ!醤油でつけたんだよ!」
そう言ってキッチンに戻って続きの作業を始めると、零はジャケットをクローゼットにしまって、こっちに来た。
「手伝おうか」
「うん。じゃあ、レモンを切って…」
手伝って欲しいことを零に指示しようとしたら、零がわたしのことを後ろから抱きしめた。
「どうしたの?」
「いや、幸せすぎて、怖い」
「…もう。」
零はこんな風にストレートに伝えてくれる。
そして、わたしが言って欲しい言葉全部言ってくれる。
わたしも、零には何でも正直に話した。
零は気が利いて、外見も内面も素敵で、周りの人はみんな、零を見て隣にいるわたしが羨ましいと言う。
わたしにはもったいないぐらいだ。
幸せすぎて怖い
わたしも以前、同じことを思ったことがある。
幸せすぎて苦しいよって言ったことがある。
でもそれがいつだったか、思い出さないようにしている。
今この時間を大切にしなきゃ。