【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第25章 プロローグ ☆ ♪
安室side
朝。目が覚めたら隣に寝ているはずのサラの姿がない。
カバっと起き上がって、あれは夢だったのか?と頭を抱えた。
すると、カーテンがふわりと風に靡いて、窓が開いていることに気付く。
バルコニーを見ると、僕のワイシャツを着たサラがバルコニーから見える朝焼けを眺めてた。
僕はサラの背中に羽が見えた。
思わず、どこかに飛んでいってしまわないように、僕は慌ててサラを後ろから捕まえた。
「えっ?」
突然抱きしめられたサラは驚いて僕を見た。
サラの首元には、昨日僕がつけた痕がちゃんと残っていて、夢じゃ無かったんだとホッと胸を撫で下ろした。
「こんなとこで、風邪引くから。」
「朝焼けが綺麗で見てたの。
でも、これから毎日ふたりで見られるね」
「サラ…大切にする。」
そう言ってサラをまた抱きしめると、サラは切なく笑う。
ずっと という言葉を飲み込んだのは、サラに信じてもらえないと思ったからだ。
「零、今日は仕事?」
「ああ。今日は公安の日」
「ふふ。忙しいね。
…わたし、荷物取って夕方に戻ってきてもいい?」
「あぁ。鍵、渡しておくから」
そう言うとサラはうん。とまた笑った。
これから、たくさんサラの笑顔を数えていきたい。
そう思った。