【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第25章 プロローグ ☆ ♪
安室さんのキスは、優しい。
わたしが何かを言おうとしたら、ちゃんとその言葉を待ってからまたキスをする。
赤井さんは、わたしが何か言おうとするのをキスで塞ぐのが癖で、わたしはそれが大好きだった。
そんな強引なキスを恋しく思わない日は無かった。
それも、今日で全部終わりだ。
安室さんのことをちゃんと好きになって、それで全部忘れたい。
ズルい女でもいい。酷いやつって罵られてもいい。
わたしは安室さんのくれるキスに夢中になって答えた。
「ん…」
キスの息が2人から漏れて、わたしたちはそれでも何度もキスをしながら、安室さんがゆっくりわたしをベッドルームに誘導した。
「サラ…」
ベッドにわたしを押し倒して、安室さんがわたしの耳にキスをする。
「ん…っ」
わたしから甘い声が漏れた時、そのまま安室さんは耳元で囁いた。
「本当にいいのか?」
安室さんを見ると、とても切ない顔をしてこちらを見ていた。
ごめんね。そんな顔をさせて。
きっと安室さんは気付いてる。わたしがこうやって無理やり赤井さんを追い出そうとしてることを。
わたしは安室さんの頬に手を添えて、今度は自分から安室さんの唇に自分の唇を重ねた。
「…したい…」
わたしがそう言うと、安室さんは堰を切ったようにわたしの口内に舌を侵入させた。