【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第25章 プロローグ ☆ ♪
こんな人混みの中に、真っ先にあいつを見つけるなんて、俺の目は相当イカれているらしい。
サラの姿は、あの別れた日と変わらないままだ。
胸のあたりまである長いサラサラの髪
今着ている服は、よく俺の前でも着ていた。
俺が振ったせいで、飯をちゃんと食べていないんじゃないかと心配していたが、
特段、やつれてはおらず、まるで俺とのことは何事もなかったように、何一つ変わっていなかった。
サラの隣には安室くんがいて、彼と笑いながら楽しそうに歩いている。
サラの髪が風に靡いた時、俺はサラと目があった。
サラは俺の方を驚いたような顔をしてじっと見た。
まずい。
俺は今どんな顔をしている?
サラのことが好きで仕方ないと言う顔をしていないか?
別れてからずっとお前と会えるのを待ち焦がれていた。
きっとそんな顔をしている。
そう思った俺は咄嗟に隣にいたジョディの肩を抱いた。
「え?!何?」
驚くジョディの顎に手を添えて、赤信号をいいことにジョディに口づけをした。
俺のことなんか、嫌いになればいい。
頭の中はサラのことでいっぱいだった。
軽蔑すればいい。俺のことをもう二度と思い出さないよう。
そして、俺がサラを諦められるよう。