【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第24章 思い出せなくなるその日まで ♪
「オートロックじゃなくて、ドア前?」
もしかして、赤井さん!?
わたしは飛び起きて、誰かも確認せずに扉を開けた。
「コラ。ちゃんと誰が来たか確認してから開けてくださいよ」
以前の赤井さんと全く同じセリフを言って、安室さんが立っていた。
「なんで…」
「ああ。ちょうど他の人が入るときに便乗できたんです」
にっこり笑って言う安室さん。
オートロックの意味ないじゃない。
そう思いながらも、今日は安室さんとやりあう元気なんてカケラもなかった。
「体調不良が続いているようなのでお見舞いに」
そう言ってわたしにコンビニの袋に入ったポカリスエットとゼリーを見せてくる安室さんに、わたしは冷たく言った。
「帰って。誰とも話したくないの」
そう言って、強引にドアを閉めようとしたとき、安室さんが咄嗟に身体を挟んでそれを阻止した。
「帰らないよ」
さっきまでとは打って変わって真剣な顔で安室さんは言った。
やめて…わたしが一番赤井さんに言って欲しいこと言わないで。
そう思うとまた涙が溢れてきた。
こんなふうに泣いていても、赤井さんは戻ってこないのに。
「うー…っ」
「サラ…?どうしたんだよ…」
安室さんは泣き出したわたしを腕の中に閉じ込めて、玄関から部屋に入り、しゃくりあげて泣くわたしの身体をずっとぎゅっと抱きしめてくれた。
それでもわたしはこれが赤井さんだったらいいのにって思ってしまうの。