【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第23章 さよならとたった一言で
少し後ろめの席に並んで座り、リクライニングを倒した。
横目でサラを見ると、いつも一緒に眠っている時の横顔が目に入る。
「楽しみだね。
わたし、星見るの実は好きなの。
任務の帰りに夜空を見上げて星を見るのが日課だったから」
そう言ってサラは楽しそうに笑った。
「お前は、何をしてやっても、本当に俺の想像以上に喜んでくれるな。」
「前にも言われた気がする…」
「あぁ。俺は女を喜ばせるようなことを、サラッと出来る男じゃないが、お前はいつも楽しそうに、嬉しそうに笑ってくれる。
…そういうところが…」
好きなんだ
そう伝えようとしたのを、神様が許さない。と言っているようだ。
言葉を遮るようにオープニングが流れてプログラムが始まった。
最後に、サラに好きだと言ったのは何日前だったか。
もっとちゃんと、覚えていればよかった。
これからも何度も何度も伝えることができると思っていたから。
そうか。
もうサラに好きだと伝えることは二度とできない。
好きで、好きで、こんなに苦しいのに。