【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第23章 さよならとたった一言で
水族館を出た後、すぐにプラネタリウムが併設されているのが目に入った。
「プラネタリウム…」
「これも行ったことないのか?」
「ずーっと昔、まだ小さい頃に家族で行った記憶が少しだけある」
そう言うと、赤井さんはわたしの方をとても悲しい目をして見た後、パッと逸らした。
「ね、プラネタリウム、入りたい」
そう言うと赤井さんはチケットを買ってきてくれた。
足早に館内に入り、後ろの方の席に並んで座った。
リクライニングを倒すと、わたしは突然わくわくしてくる。
「楽しみだね。
わたし、星見るの実は好きなの。
任務の帰りに夜空を見上げて星を見るのが日課だったから」
そう言って笑うと、赤井さんはわたしの方をじっと見ながら言う。
「お前は、何をしてやっても、本当に俺の想像以上に喜んでくれるな。」
「前にも言われた気がする…」
「あぁ。
俺は女を喜ばせるようなことを、サラッと出来る男じゃないが、お前はいつも楽しそうに、嬉しそうに笑ってくれる。
…そういうところが…」
その時、赤井さんの言葉を遮るみたいにブザーが鳴って、プログラムが始まった。
何て、言おうとしたんだろう。
そう言うところが、好きだよ。
だったらいいな。
そんな事を思いながら、わたしは夜空に広がった満天の星を見上げた。