【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第22章 終わりの歌 ♪
赤井さんに抱きしめられて、ああ。ようやくあの恐怖から解放されたんだ。という気持ちになった。
そして、今まで全然泣かなかったのに、安心したら気が緩んで、涙が溢れてきた。
「…ありがとう…助けてくれて」
そう言いながら赤井さんの背中に手を回すと、赤井さんもわたしを壊れるぐらい強く抱きしめた。
身体を離して、目と目が合い、唇が近づいてキスをされる。と思ったら、
赤井さんはパッと顔をそらした。
「…今日は疲れただろう。
ここにいてやるから、眠れ」
そう言って、わたしをベッドまで運んだ。
赤井さんはベッドへは入らず、ベッドのそばの床に腰掛けて、わたしの手を握った。
「一緒に寝ないの?」
「…手、つないでるから。
お前が眠るまで」
そう言うと、なんだかとても悲しそうに笑った。
どうしてそんな顔するの?
わたしは無事だったのに。
まるで何かを無くしてしまったみたいな顔で笑う。
赤井さんの気持ちが読めなくて、キスもできないまま
わたしは疲れと安堵から急激な眠気に襲われて意識を手放した。