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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第22章 終わりの歌 ♪




赤井side


サラの水槽に溜まっていく水は、とうとう立っているサラの胸元辺りまで来た。

ヒントはあと一つ。
これまでのヒントで候補地は5つまで絞り込めた。


「ひとまず私とジョディくんでその5つを手分けしてまわろう。」


ジェイムズがそう言うと、安室くんも手を挙げる。


「僕も行きます。
ここはコナンくんと赤井さんがいるので大丈夫でしょう。」

「そうか。
…なら3つの車に分かれて行こう。
ビンゴだったら突入前にかならず連絡をするように」

「はい。」


そう言って3人は車を出発させた。


「サラさん、震えていますね」

「無理もないよ…12月の気温にこれ、水でしょ?
相当寒いと思うよ」


キャメルとボウヤが心配そうにモニターを見ながら言う。
その時、モニターにピエロが写った。


「さて、そろそろフィナーレだよ。
最後の会話を楽しむがいい」


そう言って、ピエロはサラにマイクを向けた。


「サラ!おい!しっかりしろ!!」


俺はモニター越しに必死に呼びかける。


「大丈夫」

「え?」

「頭まで水が来ても、じっとしてれば数分もつ。
わたし、潜水のトレーニングも受けてたから、普通の人よりは潜ってられる。
それに、呼吸が停止しても、しばらくの間は心臓も動いてる。
それだけ時間あれば、来てくれるでしょ?」

「サラ…」

「赤井さん、はやく迎えに来てよ。
お腹すいたし、かなり寒い」


そう言ってサラは笑った。
唇は寒さで紫になり、ガタガタと身体を震わせながら、サラは泣き叫ぶこともなく冷静に俺に話しかける。

そして必死につま先立ちをして、顔が水中に浸からないようにしている。


「味気ない最期だね。
愛してるも、さようならも無いなんて。」


ピエロが笑う。


「最期じゃない。
赤井さんは絶対来てくれる。」


サラはまだ余裕そうにピエロに向かって吠える。


「そうか。
せいぜい希望を捨てずに頑張るんだな。
そして絶望しろ」


そして最後のヒントを提示した。



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