【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第22章 終わりの歌 ♪
赤井side
阿笠邸に、ジョディ、キャメル、ジェイムズが駆けつけた。
そして少し遅れて安室透も到着した。
普段は、俺に噛み付いてくるが、それどころではないのだろう。
そしてもうこれで俺が沖矢昴ということはほぼ確実にバレたな。
だがこちらもそれどころではない。
リビングでパソコンを開き、キャメルと博士がメールアドレスの送信元の解析を始めた。
「海外のサーバを経由されてますね…」
サラ…どこにいる…
安室くんから預かったサラのバッグとスマホを握りしめながら、俺は心当たりをたどった。
赤井秀一の女を と書いていたと言うことは間違いなく俺に恨みを持つ誰かの仕業だ。
と言っても、職業柄恨みを買いまくっている。
俺の記憶から辿るのは相当無理がある。
どうする…
俺も、ボウヤも、安室くんも同じように顔を顰めて考えを巡らせていると、キャメルが声を上げた。
「またメールが来ました!」
ガタッとみんなが立ち上がり、一斉にキャメルの周りに集まった。
メール本文は、URLが1行記載されているだけだった。
そのURLをキャメルが恐る恐るクリックすると、動画が表示された。
「サラ…」
そこには、大きな水槽のような箱の中で、手足を鎖で繋がれたサラの姿がある。
ギリ…と自分の手を血が滲むぐらい握りしめながら俺は画面を睨んだ。
サラは自力で脱出しようと、鎖をガチャガチャと揺らしたり、身体をアクリル板に打ち付けたりしているが、この状況でおそらく不可能に近い。
「とりあえず無事のようね…
それに、冷静だわ。彼女。
普通なら泣き叫んでいてもおかしくない状況よ」
ジョディが安心したようにそう言った時、画面が切り替わりピエロの覆面を被った人間が姿を現した。