【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第22章 終わりの歌 ♪
「ん…」
目を覚まして飛び込んできたのは見慣れない天井だった。
どこかの倉庫みたいな…、とにかく自分は誰かに拉致されて、今すっごくヤバそうだということは理解した。
とりあえず起きあがろうと身体を捻った時、わたしの手足に違和感を覚える。
慌てて手を見ると、両手が一つの鎖で結ばれており、脚を見ると、こちらも鎖で固定されているようだ。
そして、わたしの周りには透明のアクリル板がある。
どうやら大きな水槽の中に入れられているみたい。
「最悪…」
手だけ、脚だけならどうとでもなったが、両方使えないとなるとこの状況、かなりヤバい。
試しに脚を少し動かせてみるが、ジャラ…と鎖の音がするだけで、可動域は全く広くない。
腕の鎖なら、力入れて切れないかな…
そう思って、腕を思いっきり左右に開いてみるが、鎖はガッシリと繋がれており、とても引きちぎることは不可能そうだ。
「無理か…」
攫われて、こんな風に縛り付けられていると言うのに、わたしは思った以上に冷静だ。
わたしのことより、赤井さんが心配しているんじゃないかってことばかり考えてしまう。