【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第22章 終わりの歌 ♪
16時
「お疲れ様でしたー!」
ポアロのバイトが終わり、わたしはご機嫌に店を出た。
ちょうど給料日で、現金が手に入ったからだ。
これで、クリスマスプレゼントが買えるー!
何買おうかな。わたしも赤井さんに何か身につけるものプレゼントしたいなぁ。
彼を見るとすぐ、わたしの赤井さん!ってわかるように。
でもアクセサリーをつけるタイプじゃないし、服はハードルが高い。
時計かな…やっぱり。
そう思いながら、スマホでメンズの時計を検索してみる。
TAG Heuerは高いな…Gucciにしようかな…
歩きながらスマホの画面に夢中で、裏口から大通りに出ようとした時、
「すみません。
ちょっといいですか?」
と誰かに声をかけられた。
はい?と振り返ったその瞬間、わたしの身体に電流が流れた感覚がして、視界が大きく揺れた。
目が霞む。
誰かいるのはわかるけど、顔が見れない。
薄れゆく意識の中、スタンガンを当てられたことと、わたしの危険察知能力がだいぶ鈍っていることに気付きながら、わたしは地面に倒れて意識を失った。