【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第22章 終わりの歌 ♪
赤井side
サラが工藤邸を出て一週間が経った日のこと
朝、悪夢で目が覚めた。
夢の中で、サラはジンに銃口を向けられており、俺は何もできないまま黙ってそれを見ている。
助けに行きたいのに、脚が何かに押さえつけられているみたいに動かない。
そのまま、引き金が引かれ、サラの心臓を1発で撃ち抜いた。
赤い血を吹いて、サラがゆっくりと後ろに倒れ、その時にサラの目が俺を見た。
「どうして助けてくれなかったの」
そう言ってるような目だった。
宮野明美もこうやって殺されたんだろうか。
どうして助けてくれなかったの?
命に変えても守ってやるって言ってたじゃない
嘘つき
そんなふうに思いながら死んでいったんだろうか。
飛び起きると、身体が汗で濡れている。
はぁ…はぁ…と荒れる呼吸を整え、
「嫌な夢だ…」
そうため息をついて、俺は首元の汗を拭った。
サラは…確か今日は朝からバイトだったな…
自分にしては珍しく起きる時間が遅くなり、ふと時計を見るともう11時を指している。
バイトが終わる頃、電話をしてみるか…
そう思いながら俺は重い身体をベッドから下ろした。