【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第21章 Do you think about me? ☆
ズキンと心臓が痛い。
ただの嫉妬なのに。
勝手に自分で想像して傷ついてるだけなのに。
わたしは聞かなくてもいい事をつい口が滑って聞いてしまう。
「…宮野明美さんには、よく料理作ってもらってたの?」
思い出の味なんかも、きっとあるんだろうな…
わたしなんて、炭クズハンバーグだもん。
そう思ってるのが顔に出てしまっていたらしい。
赤井さんは、フゥ。とため息をついてわたしの頭をまたぽんぽんと撫でた。
「自分で聞いておいて、そんな顔するな」
「っごめん…でも、きっと美味しかったんだろうなと思って」
「…まぁ。そうだな。
会う日は毎回作ってくれていたな。」
そう言って赤井さんは遠くを見つめるような目で言った。
聞かなきゃよかったな。
そう思ってしまった。
つくづくバカな女だ。
「…サラ?」
「…はい」
自分で聞いておいて、ついそっけなく返事をしてしまう。
なんて可愛げのない…
そしてこういう面倒な女の子、赤井さんが一番嫌いそうだ。
そう思っていると、赤井さんがわたしの身体をベッドの中で抱きしめた。
「俺は、今の方が幸せだ」
抱きしめられ、耳元でそんな言葉を囁かれると、わたしの目にじわっと涙が浮かぶ。
「本当…?」
「ああ。だから、そんな顔するなよ。
お前は、すぐに顔に出る」
「うん…」
嬉しくて、嬉しくて赤井さんの胸に抱きついた。
わたしも、今が人生で一番幸せだよ…
たぶんもうこれ以上の幸せはないと思う。