第21章 Do you think about me? ☆

嬉しい。
今日はずっと、朝まで一緒にいられるんだ。


「さ、作るか。」

「うん！わたしは野菜洗うー！」


思えばこんなふうに2人で料理するのって初めてかも…
前は赤井さんが料理している時、わたしをキッチンに近づけなかった。

危ないからって。
どれだけ過保護なの。


2人で並んでキッチンに立つと、新婚みたいな気分になって、思わずわたしは顔が赤くなる。

ごまかすみたいに、サラダ用に切っていたトマトをひとつだけつまみ食いした。
甘酸っぱくて、恋の味みたい


「美味しい！」

「あー。お前、つまみ食いしてどうするんだ」

「おいしいよ？赤井さんも食べる？」


そう言って、わたしがトマトを手で掴んであーんと食べさせると、赤井さんはわたしの手を掴んで、パクッとトマトを食べた。


「おいしいでしょ？」

「ああ。」


赤井さんはわたしの手を掴んで、手に少しだけついていたトマトの汁を舌で舐めとる。


「ん…っ」

「こっちのほうが美味い」


そう言って赤井さんはわたしの指に舌を這わせた。
指を舐められただけで感じてしまうなんて、バカみたい。