第21章 Do you think about me? ☆

「…でも、連絡するのが怖くて…またあんな風に冷たくされたらどうしよう。
このまま許してくれなかったらどうしようって思ったら…」


そう言って泣くわたしを見て、きっと困ってるだろうな。
そう思って涙を拭いて2人の顔を見ると、2人も目に涙を溜めている。


「うっ…」

「サラさん、沖矢さんのこと、大好きなんですね…」

「ど、どうして2人が泣くの？」

「だって…好き同士なのにすれ違うなんて悲しい」


そんな、自分のことみたいに泣いてくれるとは思ってなくて、わたしからもっと涙が溢れる。

3人揃って号泣するから周りの客達もチラチラこちらを見てくる。


「…でも、ちゃんと自分の気持ちを伝えないと、ダメです。
2人は、わたしの憧れなんだから。
早く仲直りしてください」

「…そうだね…。
ありがとう、蘭ちゃん」


わたしはこれまで、友達なんていなかったし、こんな風に恋愛相談できる女の子もいなかった。

こんな風に話を聞いてもらうだけで、気持ちって軽くなるんだ…
そう思った。

そう言えば、こういう時思えばいつも安室さんが絶妙なタイミングで登場して、励ましてくれた気がする。

安室さんのことを、結構邪険に扱ってきたけど、よく考えたらいつもわたしのこと助けてくれてたな…
ちょっと反省かも…


心の中で、そんなことを思いながら、わたしは涙を拭いてティーカップをまた口に運んだ。