【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第3章 甘い罠 ☆
「んっ…うまー!」
いつでも寝落ちできる状態で飲むお酒は最高だ。
何も考えなくていいから。
セーブもしなくていい。
そう思いながら、久しぶりのアルコールの味を堪能する。
思えば、ベッドの上でこうして誰かとお酒を飲むのは久しぶりだ。
この遊びを教えてくれたのは、例の悪い男だった。
まだ若かったわたしは純粋にこの時間を楽しんでいた。
今になって思うのは、セックスのためのただの布石だったのに。
「そういえば、結局決着はつかなかったな」
「射的?わたし絶対負けないからね。」
笑いながらそう言って、またバーボンを飲んだ。
あんなに乗り気じゃなかったのに、終わってみると一瞬の1日で、魔法にかかったみたいな気分だ。
「今日、案外楽しかったね。」
「そうだな」
「ジェットコースターとか、初めて乗った!あんなに楽しい乗り物だったんだね!あと、フリーホールと、観覧車…」
そこまで言ってハッと観覧車の中での出来事を思い出した。
沖矢さんと観覧車の中で何度もキスをして舌を絡めて、あのままゴンドラが地上に降りなかったら、わたしどうなってたの…
かああっとまた耳が熱くなってくるわたしを見て、赤井さんは後ろから身体で覆うようにわたしを捕まえた。
お酒のせいで、体の神経が敏感になってるみたい。
ビクッと身体を揺らすと、赤井さんが後ろから耳元で囁いた。
「何を思い出してたんだ?」
「な、なにも…?」
「俺は思い出してた。」
「え…」
予想外の言葉につられて赤井さんの方を見ると罠にかかったことに気づいた。
赤井さんの顔が近づいてきて、また唇が重なり、わたしの身体はぽすっとベッドに落ちた。
上に乗るようにして赤井さんからのキス攻撃は止まない。
ちゅ……チュッ…
「んっ…」
触れられたところからジンジン熱くなる。
思わずわたしの口から、甘い声が漏れた。
「あか…いさ…」
彼の名前を呼ぼうとすると、舌をねじ込まれ歯列をなぞられて背筋にゾクゾクと快感が走る。
くちゅ…ぴちゃ…
舌が絡んでいやらしい水音が頭の中に響く。
「んあ…ッ」
だんだん気持ち良くなってきたわたしは、赤井さんの首に腕を回した。