【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第20章 No way to say ☆ ♪
玄関の鍵を開け、誰もいない部屋に
「ただいま」
と言って中に入る。
さっきまで、平気だったのにまた途端に寂しさが襲ってくる。
そう言えば、赤井さんは何時に電話してくれるんだろう。
ふと時計を見ると22時。寝る前だったらもうちょっと後かな?
と、わたしは先に寝る準備をしようとシャワーを浴びた。
シャワーを浴びてる間に、電話が来たらどうしよう。
そう考えるとソワソワして、いつもの2倍速でシャワーを浴び、脱衣所でタオルを手に取る前にスマホを確認した。
まだ、電話は来ていないようだ。
なんだ…と肩を落として、髪を乾かし、歯磨きをし、パジャマに着替える。
その間もチラチラとスマホをみるが、特に何の連絡も来なかった。
「忘れちゃってるのかな」
そうポツリと呟いたのが寂しすぎて、わたしはベッドに潜った。
…自分から、かけてみようかな…
しばらく待ったけどもうすぐ24時を越えようとしていて、わたしはたまらず自分から赤井さんの電話をコールした。
プルルル プルルルル
コール音が1つ、ふたつとなる度に、わたしの心臓が痛くなる。
そして不安が募る。
7回目のコール音を迎え、諦めて切ろうとした時
「はい」
「…あっ!赤井さん?」
もう出ないと思っていたから、思わず声が裏返ってしまう。
かあっと顔を赤くして返事を待つと
「ああ。」
とだけ帰ってきた。
何となく冷たく思えて、様子がいつもと違う気がした。