【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第20章 No way to say ☆ ♪
安室さんが車を停めたのは、超絶おしゃれな外観のオープンカフェレストランだった。
「よかった…今日の服、ちょっと綺麗めにしておいて」
服装次第ではだいぶ浮いてしまうところだったと言うと、安室さんはわたしの方を見ながら言ってくる。
「君は何を着ていても魅力的ですよ」
そんなこと言われたら大抵の女の子は落ちるだろうな。
安室さんがモテるのもわかる気がする。と1人で納得した。
可愛いとか、きっと思ってなくてもお世辞で言えちゃうんだろうな。
「ほら、入りますよ」
そう言って安室さんはわたしの手を引いて店内までエスコートした。
「お腹すいたー!」
「お昼、バタバタして賄い食べ損ねたからね」
「うん。朝ごはん、卵しか食べてなくて」
「ずいぶん質素ですね」
「ほんとはパンも焼いたんだけど、焦げちゃった。」
「あはは。それは災難でしたね」
安室さんと話してると、何となく楽だ。
ドキドキも、ハラハラもしなくていい。
なにも気を使わずに、自分の思ったことなんでも話しちゃう。
ふと思う。
わたしは赤井さんと話してると、ドキドキして、彼の仕草や話し方一つ一つが愛しくて、嫌われたくなくて、心が忙しい。
心臓のスピードがいつもの2倍になる。
「サラ?どうしました?」
「ん?いや、安室さんといると楽だなーって思って」
「それは、いい意味でですか?」
「うーん。一個もドキドキしないから心臓が楽!」
「…悪い意味じゃないですか」
「ふふ」
そんな風に話していると楽しくて、出て来た料理も美味しくて、なんだかんだ人とご飯食べるのって楽しいな。と思った。
今日の夜、わたしから赤井さんに会いたいと言おう。
無性に、赤井さんと一緒にご飯が食べたくなった。