【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第20章 No way to say ☆ ♪
ポアロに行くと、安室さんがニコニコしながら声をかけてくる。
「引っ越しは無事終わりましたか?」
「なんで知ってるの!」
「コナンくんに聞きました」
なるほど。確かこの上が毛利探偵事務所だもんな…
「無事、何事もなく。」
「それはよかった。今度遊びに行きますね」
「お断りします」
安室さんがわたしの肩を抱くのを、わたしはぽいっとそれを放り投げる。
もうお約束みたいなこのやり取りに、梓さんがクスクスと笑う。
「仲良いですね。おふたり」
「でしょ?」
「仲良くないです!」
ただでさえ安室さんはポアロのお客さんからモテモテだ。
変な誤解されて変なファンに嫌がらせされたらたまったもんじゃない。
「そういえば、今日の夜お二人予定ありますか?
ご飯行きません?」
奇しくも今日赤井さんについた嘘が現実になる。
梓さん…なんてできる人なの…
「行きます!」
梓さんの手を掴んで勢いよくそう言うと、梓さんはちょっと引き気味に笑った。
「じゃあ、僕の車で錦座の方へ行きましょうか。
確か美味しいイタリアンができたって聞きましたよ」
「いいですね!」
そんな約束をして、バイトの時間が過ぎて行った。