第19章 pure ☆

赤井side


「サラ…？」

「ん…」


気付けばサラは、くて…と、気絶したようにすやすやと眠っていた。
さすがにやりすぎたか…

いや、でも気持ち良すぎるこいつの身体が悪い。
途中で辞める方が無理な話だ。


寝顔をじっとみていると、鼻と目の当たりが少しだけ赤くなっている。
俺が帰ってくるまで、よほど泣いていたんだろうな。


「まったく。こんなになるまで泣いて…」


そう言いながら、赤くなったサラの鼻を撫でてやる。

俺がこの仕事を続ける限り、おそらく今後も何度もこうしてサラは俺の帰りを不安になりながら待つことになるんだろう。

その度にこんなに泣いていたらいつか涙枯れてしまうぞ。

つん…と眠るサラの頬を指でつつくと、サラは眉を顰めて寝言言った。


「ん…やだぁ」

「フッ…」


その様子が可愛くて、つい笑みをこぼす。
サラ。もしこの先何があっても、俺はお前のところに帰ってくる。
約束するよ。

そう思いながら、俺はサラの左手の薬指にキスを落とした。