【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第19章 pure ☆
恥ずかしすぎる…
いや、でもこれは決して赤井さんの裸に興奮したわけじゃなく、絶対あの時車の中で鼻を強打したからだ。
そうだと思いたい…
「ふ…」
色々頭の中で考えていると赤井さんが笑った。
「えっ!なに?」
「いや、俺があのジェーンの鼻血を拭いてやってるとはな。
去年は考えもしなかった」
「そ、そんなの、これまでのこと全部そうじゃない」
「これまでのこと?」
「たとえば、手繋いだり…キス…したり」
「そうだな。そう思うと、不思議だ」
わたしだって、想像もしてなかったよ。
赤井さんとこんな関係になるなんて。
「…お。鼻血、止まったな」
「あ、ほんと。ありがとう…」
「あぁ。今日は早く寝ろよ。おやすみ」
赤井さんはわたしの頭をぽんぽんと撫でると、階段を上がって自分の部屋に向かった。
キス…したかったな…
寝る前に。
そんなことを思いながら、お酒のグラスを片付けるためにキッチンへ向かおうとしたとき、赤井さんが戻ってきた。
「?どうしたの?忘れ物?」
「あぁ。忘れ物」
赤井さんは、そんな 何でもないような顔をして言ったと思えば、わたしの頬に手を添えて上を向かせた。
そして、驚くわたしを嘲笑うみたいに、わたしの唇に自分唇を重ねた。
ちゅ…
リップ音が小さく響く、触れるだけのキス
「…おやすみ」
顔を真っ赤にして立ち尽くすわたしの頭をぽんぽんと撫でると、赤井さんはまた階段を上がっていった。
「〜〜〜〜〜っ…」
わたしは萌えゲージMAXを余裕で飛び越え、その場に座り込んだ。
反則だ…忘れ物ってキスするなんて、反則すぎる…
ぷしゅーと頭から湯気を出して、わたしはその場にへなへなと座り込んだ。