【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第18章 Call my name
「恥ずかしくて、ドキドキする…」
「あいつの名前は、あんなにあっさり呼んでいたのにか?」
「だって赤井さんのこと大好きなんだもん…
比護さんとは全然違うよ…」
困ったように俯くサラ。
何かもう、その一言だけで全部どうでも良くなった気がする。
そんな小さいことに拘っていた自分が馬鹿みたいだ。
俺は俯くサラをもう一度抱きしめた。
「もういいよ。
無理して呼ぶこともないし、今まで通りで。
悪かったな。変なこと言って」
「…あ……しゅ…いち?」
俺の腕の中で、赤井さんと呼ぼうとした後、サラは少し躊躇いながら小さな声で俺の名を呼んだ。
「サラ…」
「だめ…やっぱりドキドキして死にそう…」
「死なれるのは困るな…」
「…秀一」
サラはもう一度ちゃんと俺の名前を呼んだ。
じっと俺の目を見て。
顔を赤くしながら。
ダメだ。こんなの、愛しすぎる。
俺はサラの唇を奪いながら、ベッドにサラの身体を倒した。
「ん…っ…だめ…有希子さん達にバレちゃう」
「…無理だ。
やめてやるなんてできない」
俺はそう言ってベッドに押し倒したサラを勢いよく抱き上げた。
「えっ?!え?」
驚いているサラを抱き上げたまま、部屋のウォークインクローゼットの中に連れ込んだ。
ここならベッドの軋む音もない、サラの声も多少はカットされるだろう。
「サラ…」
「んっ…」
クローゼットの中で立ったまま抱き合いながらお互いの唇を堪能する。
サラの唇はいつも甘い味がする。
初めてキスをした時は林檎の味がしたのをよく覚えている。
今日も、さっきまで飲んでいたバーボンの甘い味。
「サラ…もっと名前、呼んで欲しい」
サラの首筋に舌を這わせながらそう懇願すると、サラは俺の首に腕を回してしがみつきながら、耳元で囁くように言った。
「…秀一、大好き…」
あぁ。今夜はとても寝かせられそうにない。