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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第18章 Call my name




帰り道。

子どもたちを順番に送っていき、阿笠邸で哀ちゃんを下ろすと車内は二人きりになった。

そしてすぐ工藤邸についたのだが、車を降りる時も沖矢さんは何も言わない。


空気が重い…


どうしよう。
めちゃくちゃ怒ってるかもしれない…

そう思いながら沖矢さんの顔を覗き込むけど、フゥ。とため息をつくと足早に工藤邸の玄関へと向かう沖矢さん。

そんなに冷たくしないでよ…
だってどうすればよかったの?
不可抗力じゃない…

口をとがらせながら、沖矢さんの後ろについて工藤邸に入った。


ダイニングでは有希子さんが夕食の準備をしてくれていて、
美味しそうな匂いが漂ってきた。


「あら。ふたりともおかえり」

「わ…美味しそう」

「今日はアクアパッツァにしてみたの。
ほら、座って座って」


目の前の美味しそうな料理に見惚れていると、沖矢さんはダイニングにはよらずに何も言わず階段を上がる。


「秀ちゃんー?」

「変装、解いてきます」


やっぱり怒ってるのかな…
わたしが好きなのは赤井さんだけなのに。
何が駄目だったんだろう。

比護さんと知り合ったことを言わなかったから?
比護さんのことを、簡単に下の名前で呼んだから?
手をつないだから?キスをされそうになったから?
考えてみると、全部だきっと…

しばらくすると赤井さんに戻った状態でダイニングに来た赤井さんは、
椅子に腰掛けるとお箸を持った。

あとで、ちゃんと話そう。
そう思った時、有希子さんがぶっこんでくる。


「ねーえ、秀ちゃんなんか機嫌悪くないー?」

「別に普通ですよ」


そう言って魚を丁寧に箸でほぐして口に運ぶ赤井さんを見て、有希子さんはムーっと口を膨らませてわたしの方を見た。


「ねえ、今日何かあったの?
…そういえば、サラちゃん今日普段のメイクと違うわね。
髪型も」

「ああ、実は」


わたしは有希子さんに今日会ったことをざっくりと話した。

偶然、つい最近知り合った人と再会して、その人の雑誌の撮影の相手役として駆り出されたこと。



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