第17章 今度までには　☆

赤井side


深夜2時

なかなか寝付けない俺は、むくっと身体を起こした。

先程、おやすみと言ったサラの笑顔が、妙に頭に残っている。
無理、してるんだろうな…たぶん。

はやく、全て解決してサラと一緒になりたい。
そう思えば思うほど、焦りが俺の中で増幅してくる。

ある意味あの組織に呪われた人生だ。
多くの大切なものを犠牲にしてきた。
サラだけは、犠牲にしたくない。

水を飲もうとベッドから起き、冷蔵庫のミネラルウォーターが入ったボトルを持ってまた2階に戻ると、サラの部屋の前で立ち止まった。

ゆっくりドアを開けると、ベッドの中ですーすーと寝息を立てているサラが見えた。

寝顔が可愛くて、俺はつい部屋の中に入り、サラが眠るベッドに腰掛けてサラの髪を撫でた。


「ん…」


少しだけ起きそうな反応を見せるも、また布団を被り直してすやすやと眠り続ける。