【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第3章 甘い罠 ☆
「すいません。こいつらうるさくて」
膝の上のコナンくんがわたしに気を遣って話しかけてくる。
小学生なのに、気の利く子だな
「ううん。気にしないで。」
そう言うと、すぐ後ろから声が降ってくる。
「ねえ!お姉さんっていくつ?」
「24歳」
「蘭ねーちゃんより年上だな!」
「カレシいる?」
まさか小学生にそんなことを聞かれるとは。
ませすぎじゃない?
半ば呆れながらも、わたしは馬鹿正直に答えた。
「今はいない」
「ってことは!前はいたんですねぇ!」
「そりゃ、元カレの1人や2人いるでしょうよ。」
哀ちゃんがまたあくびをしながら言った。
「ねー!どんな人だったの?」
「うーん。。」
正直、小学生にはあまり話さないほうがいいかも。
前に好きだった人は、わたしの初恋でその人の薬指には指輪があった。
「悪い男だったかな。」
そのワードがしっくりくる。
そう。悪い男だったけど、十分すぎるほど愛はくれた。
捨て猫みたいに生きていたわたしを、彼は何度も抱きしめてくれた。
俺が悪い男だって知っているのはお前だけだよ
そんな口癖が嬉しかった。
「大人の恋愛ってやつですね…?」
「歩美憧れちゃう…」
絶対憧れちゃだめだよ。
そう心の中でツッコミを入れながら、車はトロピカルランドに到着した。