【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第15章 Time after time ☆
翌日
わたしは赤井さんより先に目が覚めた。
隣で眠る赤井さんの寝顔を見て愛しくてつい彼の髪を撫でてしまう。
赤井さん、普段はキリッとした顔立ちをしているのに、寝顔は可愛い。
まつ毛が長くて、目鼻立ちがはっきりしてるから、綺麗な寝顔だ。ずっと見てられる。
赤井さんが起きる前に、眠気覚ましのコーヒーを淹れようと、部屋の外にあるバーカウンターへと足を運んだ。
しばらくしてコーヒーが出来上がったので、また部屋に戻ると、赤井さんが起きて来ていて、わたしを見ながら言う。
「なんだ…いたのか」
「いるでしょ。」
「いや、起きて、お前が隣にいなかったから…」
「コーヒー淹れて来たの」
そう言ってカップを渡すと、赤井さんはホッとしたような顔をして、受け取ったカップをテーブルの上に置くと、わたしを抱きしめた。
「勝手に、いなくなるな…」
「ごめん…」
でも赤井さん。いちいちそんなことで大騒ぎしていたら、心臓がもたないよ…
それだけ、赤井さんにとって大切な人がいなくなると言うのが耐え難いものなんだろう。
不意に宮野明美さんのことを思い出してしまった。
宮野明美さんとも、こうやって旅行したりしたのかな。
夜は力強く抱いて、朝起きておはようって…
そこまで考えて、わたしはプルプルと顔を横に振った。
思わず、ぎゅっと赤井さんの背中に回した手の力が入ると、赤井さんはわたしの顔を覗き込んでくる。
「サラ…」
「わたしは、赤井さんの前からいなくならないよ?絶対…」
「…そうでないと困る」
そう言って赤井さんはわたしのおでこにキスをした。
「さ!行こ?」
今日で旅行は終わりなんだから、楽しまなきゃ。
そう思い、身支度を整えるとホテルの部屋を出た。