【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第15章 Time after time ☆
赤井side
ガイドブックを見ながら、サラは終始楽しそうにしている。
口を開けば、「これ美味しそうー」ばかりだ。
このままじゃただのグルメツアーになると思った俺は、サラにキスをするのをやめて、タブレットを一緒に眺めた。
一通り、予定を決めた後、ベッドに入りながらサラはまだ言っている。
「でも抹茶のパフェも気になるんだよね…」
「旅行中、一日何食食べる気だよ。」
「5食ぐらい食べたら全部制覇できるかな?」
ふふふ。と笑いながらこっちを見るサラ。
そんな可愛い顔で笑うなよ。
全部食べてもいいぞって言ってしまいそうになる。
俺はベッドに入って横を向きながら頬杖をつくと、こちらを見ながらニコニコと笑うサラの頭をぽんぽんと撫でた。
「あまり食べると太るぞ」
「…太ったら、嫌いになる?」
しゅんとした顔をしてそんなことを聞いてくるサラ。
俺がお前のことを嫌いになるわけないだろう。
けれどそんな事を言ってしまうと、冗談抜きで1日5食コースだ。
それだけは避けたい。
そう思って俺は咄嗟に意地悪を言う。
「さてな…俺は細い女が好きだから」
その言葉を聞いて、サラは今にも泣きそうな顔をした。
やめてくれよその顔…弱いんだよ俺はその顔に。
「やだ…じゃあ何も食べない」
どうしてそうなるんだ…極端過ぎる。
俺の真意を知らず、サラはまるで叱られた子供のような顔をして布団を被った。
そんなサラを見ていると、だんだんと物凄く申し訳ない事をしているように思えて、あっさり自分の負けを認めてしまう。
「嘘だよ。太っても好きだ」
そう言いながらサラを抱きしめて布団を剥ぐと、サラはじっと俺の方を見た。
「ほんと?」
その顔も、ヤバい。
俺はたまらずサラの唇を奪う。
5秒ほど口付けた後、ゆっくりと離すと、サラは照れたように笑った。
「でも、わたしも太りたくないからちゃんと厳選するね。
楽しみすぎてついはしゃいじゃったの」
そんなサラを見て、俺は思ったことがポロっと口をついて出てきた。
「可愛すぎる…」
「えっ?なにが?」
「お前が」
そして俺はまたサラの唇を奪った。