【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第14章 夢見る隙間 ☆
バッと後ろを振り返ると、フンッと何かちょっと怒ってる赤井さんがわたしのベッドに腰掛けていた。
なんで赤井さんが怒ってるのよ!
怒りたいのはこっちなのに!
せっかく…せっかく、3年間ルカくんを振り向かせようと頑張って頑張って、数時間プレイしてきたのに…最後ようやく彼女になれるところだったのに…
じわっと涙を浮かべると、赤井さんが少しギョッとした顔をした。
「お、おい。何も泣くこと」
「だって…やっと、付き合えると思ったのに…
ルカくんにはわたししか居ないのに…う…うぇ…」
「これに懲りて、もうやめろ。そのゲームは。」
「やだ!!こんなことするなんてひどい!
赤井さんなんかきらい!」
泣いた弾みでそんなことを言って、わたしはベッドに潜り込んだ。
何よ。わたしが赤井さんのことが好きすぎて逆らえないの知っててこんなことするなんてひどい。
そりゃ、赤井さんの電話に出れなかったし、帰ってきたのも気付かずにルカくんルカくんって言ってたけど!!
…言ってたけど…
待って。逆のことされたらどう?
わたしの電話を無視して、赤井さんが女の子と付き合うゲームを熱中してやってたら…
「秀一って名前で呼ばれた」なんて嬉しそうに言ってきたら…
いや、赤井さんに限ってそう言うの全然想像できないけど!
…嫌だ。わたしならそのゲームを真っ二つに折るかも…
自分の事ばかりで赤井さんの事を全然考えておらず、あろう事かはずみとはいえ言っちゃいけない事まで言ってしまった。
どうしよう…謝らないと…
そう思っていると、赤井さんは布団をかぶる私を布団ごと抱きしめながら言う。
「悪かったよ」
わたしの方が謝らないといけないときでも、赤井さんはいつも先に謝ってくれる。