【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第2章 嘆きのキス
その時
「サラ」
赤井さんの唇が動いて、わたしの名前を呼んだ。
ビクッと身体を震わせ、わたしは恥ずかしさでくるっと後ろを向き、赤井さんに背中を向けた。
やばいやばいやばい。
変態って思われた…寝込み襲うような最低な女って思ってる絶対!!
そう思っていると、赤井さんの腕が伸びてきて
後ろからぎゅっと抱きしめられた。
「っ?!?」
驚いて口をパクパクさせていると、赤井さんの声が耳元で響く。
「今、何をしようとしていた?」
「な、にって…?」
「キス、したかったのか?」
ビクッとまたわたしの肩が震える。
こんなのバレバレだ…
わたしは絞り出すような声でやっと
「ちがう…」
とだけ言った。
「なんだ、残念」
赤井さんはそう言ってわたしを腕の中から解放して、また目を閉じて居眠りを始めた。
残念ってなにー?!
ダメだこの人には敵う気がしない…
これ以上、ボロが出ないようにわたしは火照った頬を両手で冷やしながらリビングを出た。