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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第2章 嘆きのキス



それから数日が経った。


「お、おはおはよう!」

「ああ」


朝起きると洗面所でばったりと赤井さんに出くわした。
平然を装って朝の挨拶をしたつもりが、声が裏返ってしまった。

抱きしめられたあの日から数日経っても、わたしはまだ思いっきり意識してる。

あの後、何もなかったみたいにスッと身体を離し、気まずい雰囲気の中2人でキッチンを片付けた。
今日も何食わぬ顔で赤井さんは過ごしてる。

わたしは、5分に一度はあの時のことを思い出しては、顔が火照って脈拍が速くなる。というのを繰り返している。


どうして、わたしのこと抱きしめたんだろう…
そんな風に思いながら、赤井さんのほうをジーッと見てみる。


また、抱きしめてほしい。
無意識にそう思っている自分に気づき、プルプルと首を振って邪念を払う。


「今日は台風か。一日中家の中だな」


珍しく赤井さんの格好のまま、
リビングのソファーに腰掛けて天気予報を見ながら言った。


「今日はお家で仕事ですか?」

「何か連絡が来たらな。何もなければ、一日中本でも読むかな」

「じゃあわたしは家の掃除でもしようかな。身体動かしたいし」

「ああ、助かる」


感謝されるのが嬉しくて、わたしは掃除機を持ってお掃除をスタートした。

といっても工藤邸はあまりにも広くて、
主要な部屋を掃除するだけでもう夕方になってしまった。


「赤井さんー。とりあえず大きい部屋は終わりましたよ」


そう言いながらリビングに顔を出すと、返事がない。


「赤井さん?」


そう言いながら中に入ると、ソファーの上ですやすやと眠る赤井さんを発見した。

ソファーの前に座って、じっとその寝顔を見つめてみる。

綺麗な顔立ち。あまりじっくりみることなかったけど、モテるだろうな…

そう思っていると、ふとこないだのハグ事件が頭に浮かんだ。

なんなのわたし、どうかしてる。
そう思いながらも、赤井さんの顔をじっと見てしまう。
そして、魔が刺して唇と唇の距離がどんどん近づいていく。
ダメ…やめないと。そう思うのに…


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