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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第13章 ベイビー・アイラブユー ☆




家に帰ったのは、19時過ぎだった。
帰る頃には傘ひとつじゃ太刀打ちできないぐらいの大雨で、わたしはほとんど濡れて帰った。


「おかえり」

「あ…ただいま。…濡れちゃった」

「…風呂、入ってこい。風邪ひくぞ」


赤井さんは何も言わずに、お風呂にお湯を溜めてくれていて、そんな彼の優しさに胸が苦しくなる。

雨に濡れた身体に、お風呂はあったかくて、まるで赤井さんの腕の中みたいだった。

自分でも呆れるぐらい、赤井さんに染まってる。
何をするにも、赤井さんが頭の中に浮かんでくる。
そんな自分を自覚すればするほど、怖くなる。


お風呂から出ると、赤井さんがリビングに居るのを確認して、わたしは髪を乾かすと足早に自分の部屋に戻った。

部屋の電気を消して、雷が鳴る前に寝てしまおう。
そう思ってベッドに潜り込み、目を閉じた。

ここにきてすぐの時も、こんな風に雷雨の日があった。

わたしが過呼吸で苦しんでいると、赤井さんが来てくれて、抱きしめてキスをして助けてくれた。
まるでヒーローみたいに。

あの頃から、わたしは赤井さんが特別だって思ったんだよ。

目を閉じて、羊を200まで数えても眠りに落ちることはなかった。
外の風や雨はどんどん強くなってきて、今にも雷が落ちそう。
怖い…またあの記憶が蘇って、息ができなくなる。


血の匂い

冷たくなった手

近づいてくる足音

雷の音


ドクドクとわたしの心臓が嫌な音を鳴らす。
怖い…息が…上がってきた。
死ぬほど苦しいのに死ねない。生き地獄のような時間だ。

怖い。助けて…また、苦しくなる…
ベッドの中で涙が滲んだとき、わたしのスマホが鳴った。

誰…?

そう思って画面を見ると、着信 赤井秀一 と書いてある。
同じ家にいるのに…電話?
恐る恐る、通話ボタンを押して


「…はい」


と、鼻声なのを気付かれないように返事をした。


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