【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第12章 BlueDaisy ♪
ハッと隣にいる安室くんを見てみると、彼もぼーっとサラの方を眺めている。
俺は咄嗟に安室くんの目の前を自分の掌でシャットアウトした。
「…?」
「…あまり、見ないでもらえますか?」
「まるで自分のものみたいに言いますね」
俺のものなんだよ。
そう声を荒げたい気持ちを抑え,俺はあくまでも沖矢昴に徹する。
「大切な同居人なのでね。」
「へぇ。ま、今日は大人しくプールサイドで眺めていてくださいよ。」
安室くんはそう言うと、サラの方へ歩いていき、サラの肩を抱いた。
「さ、じゃあ早速泳ごうか」
「おー!!」
子供達を味方につけ、そのまま流れるプールの方へ向かっていく。
あまりに自然に肩を抱くから、サラも気に留めておらず、俺は怒りで頭に血管が浮き出た。
そんな時、1番最後にいた歩美ちゃんがこちらに走ってきた。
「昴さん!ちょっと耳貸して」
「ん?」
歩美ちゃんにそう言われて、大人しくかがんで耳を傾けると、歩美ちゃんは俺にこっそり耳打ちをする。
「サラお姉さん、昴さんと一緒にいるとドキドキして死にそうになるって言ってたよ!」
よかったね!とにこっと笑った後、歩美ちゃんはみんなの後を追いかけた。
小学生に何の話をしているんだあいつは。
そう思ってはいるものの、嬉しい気持ちを抑えられず、思わず緩んだ顔を手で覆った。
くそ…早く連れて帰って抱きたい。
早く時間が経てば良い。
そんな事を思いながらプールサイドで暇を持て余していた。