• テキストサイズ

【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第12章 BlueDaisy ♪



赤井side


何故この組み合わせでの乗車なんだ。
俺が納得のいっていない中、沖矢昴はあくまでも優しいお兄さん。演じるのがたまに疲れることがある。

安室くんの車の前を走る俺の車のバックミラーからは、運転席と助手席に座る2人が覗けて、運転に集中できない。

助手席に座る元太くんを除いた子供達は、後部座席から後ろの2人に釘付けだ。


「哀ちゃんも来られたらよかったのにね。」

「博士の看病しているから仕方ないですよ」

「ねぇ!安室さんって、絶対サラお姉さんのこと好きだよねー!」

「でもサラさんは昴さんが好きなんじゃないんですかー?」

「じゃあ三角関係だね!」


無邪気に確信を突いてくる子供達に、俺は表情を読まれないようひたすらに前を見て運転していたが、


「あっ!安室さんがサラお姉さんにキスしようとしてる!!」

「!?」


その言葉に驚いてバックミラーを見ると、安室くんがサラの頬に手を添えて徐々に顔を近づけていく。


「おおおー!!」


子供達は顔を赤くしつつも生キスシーンに夢中で、俺は思わずハンドルを握る手に力が入る。


「昴さん。青だぜ?」


赤信号が青になっても全く気付かず助手席に座る元太くんのその言葉は少しも耳に入らない。

なす術なく大事なサラの唇を奪われようとしていて、俺は瞬時に隠し持っている拳銃に手をかけ、サイドミラー越しに撃ち抜いてやろうかと思った。

その時、


パーーーー!!


二つ後ろの車からクラクションを鳴らされ、懲りずにバックミラーを見ていると安室くんは諦めたようにサラから離れた。


「あーーん。」

「惜しいですねぇー!」


子供達は残念そうに落胆した。

その逆に、俺は、はぁ。と安堵のため息をつくと、俺も車を発進させた。
今日は一日こんなことばかりか…疲れる。

一気に歳をとった気がして、俺はまたため息をついた。


/ 1733ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp