第10章 first love ☆

久しぶりに大暴れしたわたしは、路地裏から大通りに出た瞬間


「気持ちいーーー！！」


とバンザイをした。

このところ体を動かしてなかったから、心做しか膝の関節が痛い。
やっぱ定期的に戦わないと身体鈍るな…

そう思いながら、運動後のストレッチをしながら3万円を握りしめてレストランに帰ると、蘭ちゃんたちが心配そうに近寄ってきた。


「サラさん！あいつらに何もされてない？」

「ああ。大丈夫！お話しして、割り勘にしてもらったよ」

「お話…ですか…」


沖矢さんが呆れたように言う。
これはきっとバレてるな…


「では、食事も済んだようですし、送っていきましょうか。」


沖矢さんの車に乗り、みんなの家に寄っていくことになった。


「それにしても、どうして昴さんとコナンくんがあのお店にいたの？」

「あっえっと！それは！」

「コナンくんと夕飯をどうしようか考えていたんですが、外食をしたいとなりまして。それでたまたま偶然」


絶対偶然じゃないでしょ。と心の中でツッコミを入れながら、わたしはさっき男達に言われた言葉をふと思い返した。

わたしの初体験って他の人から見たらヤリマンに見えるのか。
そっか…。


「もう合コンなんてこりごり！」

「全然いい男じゃなかったしなー！
やっぱ男は硬派でなくちゃな」


みんなのそんな会話を横耳で聞きながら、わたしは車の窓から移り行く景色を見ていた。