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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第83章 最終話 You belong with me ☆




慌ててふためくキャメルに仕事を任せると、俺はタクシーに自宅の行き先を告げた。


「飛ばしてくれ。」

「かしこまりました」


タクシーのサイドウィンドウに流れる景色を眺めることなく、ただひたすらフロントウィンドウから進む方向だけ注視する。
まるで犯人を追跡しているかのような形相に、タクシーの運転手は怪訝な顔をしてこちらを見ていた。






ほどなくして自宅に到着。

エレベーターのボタンを連打して呼び出し、階数のボタンすら連打する。
サラのことになると余裕を無くすのは、結婚しても少しも変わらないらしい。

カードキーをかざして中に入り、玄関を過ぎてベッドルームに急ぐと、セリーナが言った通りサラはベッドで眠っている。


「サラ…」


あのサラが寝込むとは、やはり何か怖い病気なのでは…
そんな恐怖が加速して名前を呼びながらついサラの髪を髪を撫でる。

するとぱち…と目が開き、俺を視界に捕らえた。


「悪い…起こしたな。具合はどうだ?大丈夫か?」

「どうして…?今日帰れないんじゃ…」

「お前が体調が悪くて寝込んでいるとセリーナから聞いて。
熱は?もう測ったか?
どんな症状だ?薬は?…いくつか救急箱から持ってくるから待ってろ」


そう言って足早にリビングへ向かおうとする俺の手を、ベッドから出したサラの手が握った。


「待って。違うの」

「?違う…?」

「風邪じゃないの。」

「え…?」


風邪じゃないと言うことは、やはりもっと重大な病…
命を落とすほどの大きな病なら…

頭によぎるのは最悪の結末ばかりで俺は思わずサラを抱きしめた。


「っ…秀一?」

「俺がアメリカで1番いい医者を見つけてやる」

「え?」

「心配するな。お前は俺が命に変えても死なせない」

「ん…?うん、なんの話?」


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