【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第83章 最終話 You belong with me ☆
赤井side
午後
午前中に捜査資料のチェックを終えた俺は、FBI本部から歩いてすぐの高級ブランドが立ち並ぶ通りでキャメルと聞き込みに歩き回っていた。
「なかなか、足取りが掴めませんね…
ちょっとコーヒーでも飲んで休憩しましょうか。
サラさんのカフェに寄って…」
「サラは今日は午後にセリーナと買い物に行くと言っていたからカフェにはいないぞ」
「そうなんですか!
…元彼女と奥さんが仲良くしているのってどんな心境ですか…」
「複雑だ…俺だって…」
そんなやり取りをしながら角を曲がると、通りの向こうにショッピングバッグを大量に抱えたセリーナが歩いているのが見えた。
だが、サラの姿は見当たらない。
横断歩道を渡ってきたセリーナが俺とキャメルに気付き、駆け寄ってきたがやはり1人だ。
「シュウ!キャメル!相変わらず仕事好きねぇ 」
「セリーナさんはサボりですか?」
「失礼ね!れっきとしたおやすみよ!非番!」
「サラは一緒じゃないのか?」
そう尋ねると、セリーナは少し目線を逸らしながら言う。
「あ、あぁ。彼女、買い物してたら体調を崩したらしくてさっき家まで送ってきたのよ。
今はお家で寝てるわ」
「そうなんですか…セリーナさん、優しいんですね」
「ちょっと、当たり前でしょ?私のことなんだと思ってるのよ」
キャメルとボケとツッコミのようなやり取りを繰り広げる2人を尻目に、俺の頭の中はサラのことでいっぱいになった。
あいつ、昨日も体調が悪いと言っていた。
朝はケロッとしていたから大したことないと思っていたが、セリーナが心配して家まで送るぐらい体調が悪かったのか…?
まさか、何か大きな病気なんじゃないだろうな…
一度頭によぎると、そのことで頭が埋め尽くされる俺。
ちょうど近くを通りかかったタクシーを手を上げて拾った。
「あ、赤井さん?!」
「悪い、キャメル。帰るからあとは頼んだ
新しい情報を掴んだらメールしてくれ。深夜に返す」
「ええっ!お、お疲れ様です!!?」