【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第10章 first love ☆
男の子達の何とも言えない下品な会話がどんどんヒートアップしてくる。
「じゃあ、これで最後の質問!
合コンと言えばこれでしょー!
ズバリ、初体験の年齢は?」
「はっっっ初体験???!」
こればっかりは蘭ちゃんのみならず、園子ちゃんも顔を真っ赤にする。
世良ちゃんひとり、わかっていないような感じで
「なぁ、初体験ってなんの?」
なんて言ってる。
「わっ…わたしたちはまだ高校生で…」
「そ!そうよ!キッ、キスもまだなんだから!」
「ちょっと園子!」
顔を赤くしてあたふたしながら、言わなくてもいいような事まで口走る園子ちゃんと、それを真っ赤な顔して止める蘭ちゃん。
「サラちゃんは?」
「女の子に、そう言うこと聞かない方がいいよ?」
「どうして?これから付き合うかもしれないワケだし、知りたいと思うでしょ普通」
そう言って男の子は顔を見合わせて笑う。
下品すぎる…
わたしはこの人たちの顔面にパンチ入れたい衝動を抑え、彼らを少し睨みながら言った。
「そう。じゃあ教えてあげる。
わたしの初体験は17のとき。
マンハッタンパレスホテルのスイートで、相手は…その日初めて会った5つ年上の男。
救いようのない男だったけど少なくともあなた達よりずっといい男だった。」
バンっとテーブルを叩いてガタッと立ち上がると、
「サラさん、どこへ…」
「お手洗い!」
わたしの剣幕にすこしおののいた蘭ちゃんがわたしを心配して見てきたが、わたしは怒りを一旦抑えるため、お手洗いに離席した。
__
赤井side
17歳。パレスホテルのスイート。
こう具体的に聞いてしまうと、結構心にくる。
サラの初めてを奪った男を、憎いとすら思ってしまう。
マンハッタンのパレスは俺でも知っている。
言わずと知れた高級ホテルだ。
きっと、マンハッタンの夜景を見ながらの初体験だったんだろう。
俺は、サラに何をあげられる?
もういない相手に嫉妬するのは馬鹿らしいと思うが、
サラにとっては恐らく一生心に残る時間だったのだろうと思えば思うほど、また嫉妬心が積もっていく。