【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第81章 恋人じゃなくなった日 ☆
プールの中、そしてプールサイドでも
外での情事を惜しみなく堪能したわたしたち。
綺麗だったサンセットはすっかりと海に沈み込み、いつの間にか辺りが暗くなってきた。
「わ…これ今更だけどクリーニングで何とかなるのかな?」
着る物が無く、タオルを体に巻いた状態でプールサイドから手を伸ばして浮かんだドレスを引き寄せた。
ザプ…とそれを引っ張り上げると水をふんだんに吸った鎧のように重い純白の愛の結晶。
勢い余ってプールに飛び込んだことを少し後悔した。
「なんだ。今更後悔しているのか?」
気付くと秀一は部屋の中で着替えを済ませていて、後ろからわたしにワイシャツを掛けながら言う。
「だって、秀一がプレゼントしてくれたドレスだもん」
「しょうがないやつだな」
「でも秀一が抱き留めてくれて嬉しかった」
勝手に膨れっ面になりながらそう言うわたしを見て、秀一は微笑みながら隣に腰を下ろすと、わたしの頬にキスをした。
「お前のことは、どんな状況でも受け止めてやる」
「わたしが今より100キロ太っても?」
「無論」
「ほんとぉー??
100キロも太ったら今のわたしの面影ないよきっと。
全身ブヨブヨで、三重顎になったわたしでも愛してくれる?」
即答した秀一をジトーッと凝視しながら首を傾げるわたし。
そんなわたしに秀一は、さも当然。と言う顔をして答えた。
「誓いの言葉の通りだ。
Forever and Alwaysと言っただろ?」
「うん。…本当に、夫婦になったんだね…」
誓いの言葉を交わしたと言う事実を改めて思い返すと、本当に秀一と結婚したんだな…としみじみ噛み締めるように思った。
「あぁ。署名済みのマリッジライセンスは、ハワイ島からDC(ワシントン)に飛んで出しに行こう。
そして、組織の件が片付いたら帰国してDCで暮らそう。
都心にアパートを借りても、少し郊外で一軒家でも。
お前は専業主婦でも働いても好きにしていい。
毎晩は無理かもしれないが、出来る限りお前の待つ家に帰るよ。
子供は2人いれば嬉しいな。
それから…」
「ふふっ…」
「?どうした?」
「だって、秀一楽しそうなんだもん。
いつもより多弁だし。」
この先の予定を先の先まで想定している秀一がなんだか可愛くて愛しくて、思わず笑みがこぼれた。