【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第81章 恋人じゃなくなった日 ☆
隣に座る秀一の腕にギュッとしがみついて、あぁ。好きだな…なんて思っていると、髪を撫でながら秀一も笑った。
「やっと、家族になれたからな」
「うん。
じゃあ…住むのは都心がいいかな。
FBI本部からできるだけ近くがいい。
そしたら帰ってきやすいでしょ?
仕事はしたい。今のポアロの仕事を生かして、コーヒーショップか…日本語学校の先生でもいいかも。
あと…子供ね、わたしも2人欲しい!
男の子と女の子どっちも!」
「フッ…」
「?何で笑うの?」
「楽しそうだから」
まるでさっきわたしが言ったのと同じことを返してくる秀一。
こうしていつも余裕な態度で揶揄ってくる彼に、顔を膨らせながらポコポコ小突くわたし。
「真似しないでよー!」
「ハハッ…そう怒るなよ。
ほら、天体観測するんだろ?」
「そうだった!」
秀一に言われてハッと空を見上げると、真っ暗な空に一面の星々が輝いている。
まるで、黒いドレスに散りばめられたビジューのよう。
「綺麗…」
いつか秀一と見たプラネタリウムよりも、こっちの方が100倍綺麗。
見惚れるわたしの頬に秀一の手が重なった。
そして、ゆっくりと彼の方へと向けられる。
「…愛してるよ。サラ。
順番が逆になったが…これを」
そう言いながら秀一は小さな箱を取り出して目の前で開いた。
そこにはキラキラと光るダイヤモンドがあしらわれた指輪がある。
「改めて、Will you marry me?」
「Yes」
涙をポロポロとこぼしながらイエスを言ったわたしの左手の薬指
結婚指輪の上に、婚約指輪もはめてくれた。
わたしは生涯この日を忘れないだろう。
2人の新しい未来が始まったこの日を。
秀一と恋人じゃなくなった今日を。
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