【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第81章 恋人じゃなくなった日 ☆
聖書を読み終えた牧師さんは、赤井さんとわたしに交互に呼びかけた。
「指輪の交換を」
その言葉と共に差し出されたのは、リングピローに置かれた2つの指輪。
わたしのサイズの指輪には、小さなダイヤが3つ埋め込まれていた。
その指輪を手に取り、向かい合ってまずはわたしの左手薬指に赤井さんが指輪を通した。
そして、今度はわたしが赤井さんの左手薬指に彼のサイズの指輪を通す。
アクセサリーを一切つけない彼が初めて指輪をしているところを見た。
しかもそれが、わたしとの結婚指輪なんて…
ダメだ。また涙が溢れてきた。
流れ落ちないように必死に堪えているうちも、式は進む。
「それでは、誓いの言葉を。新郎様から。」
赤井さんは少し考えた後、わたしの手を握ると目を見て口を開いた。
あの、いつもわたしの心臓を撃ち抜いてくる弾丸のような瞳で。
「サラ。俺は正直、いつ何故お前を好きになったのかわからない。
だけど、お前が笑うと心が晴れる。お前が泣くと、抱きしめたくなる。
お前が俺のことを好きだと言ってくれると、それだけでこの上なく幸せを感じる。
俺は夫として、この先ずっとお前を守り、愛すると誓う。
サラ。
I Love you. Always have and Always will (愛してる。これまでも、そしてこれからもずっと)」
その言葉を聞くと、また新しい涙が溢れ出た。
ありきたりな、愛することを誓いますか?誓います。
じゃなくて、赤井さんの言葉でこの先の未来を誓ってくれた。
それが、すごく物凄く嬉しかった。